無事これ名馬・名馬に癖あり

奈良に引っ越してきて数年、「やっと慣れてきたなぁ」と感じるこの頃。人生は「無事これ名馬」がよいと思う一方、「名馬に癖あり」の不安定さや偏りも魅力。

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奈良の人の性格【保守的】さについて考察する

自動車のナンバーにゾロ目が多いような気がする奈良

奈良に引っ越して来て真っ先に思ったことのひとつが、「車のナンバーのゾロ目が多すぎる」です。

8888、777、1188、123、2424……という雰囲気のナンバーですね。

奈良の方の性格について、「保守的である」と見聞きしたことは少なくありません。

その「保守的」「車ナンバーのゾロ目の多さ=能動的」という、一見は相反する現象から、私は考えてみることにしました。奈良の人を。

 

奈良の人は保守的?

大阪で観光業をされている方から、また奈良に住む奥様から、そして転勤族の知人から、さらにはネットで読んだ県民性……などなど、私の中に確立しつつあった「奈良の人は保守的」というコモンセンス。

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確かに、奈良の人の「保守的さ」はなんとなく肌で感じるものがあります。とは言え、決して「閉鎖的」ではないのが面白いところ。

「車のナンバーがやけにゾロ目、連番」に見られる行動はもしかしたら、能動的さやミーハー心ではなく、それこそ保守的さの現れなのかもしれない……とさえ思えるようになって来ました。

奈良の人は言動は控えめでありながら、自己主張がないということは感じません。

つまり、「私はゾロ目が好き!」ということを大声でアピールするわけでもなく、かといって隠すのでもなく、そっと自動車のナンバーで表現しているのではないでしょうか。しかしながら、そこはとなくゾロ目が好きという個性をこっそり発揮する……この塩梅。

 

 

 

保守的と言うよりも、普通・フラット・自然体

嫌味なく、ワザとらしくなく、さりげなく、「中間ポジション」をキープしている感じで、それは特に飲食店のサービスを受けるときに特に感じます。

奈良では、「これでもか!こ~れ~で~も~か~!」というくらいの営業スマイルをあまり見かけません。

レストランのフロアーやショッピングモールの販売員さんたちはごくごく普通のトーンです。

 

どのくらい普通なのかをどう説明したらよいのか……少々試みてみることとします。

 

ある客が訪れたあるレストランのストーリー

寂れた港町でレストランを営んでいる夫婦がいた。

客はランチタイムを随分と過ぎたころ訪れた。主人(マスター)が水を持って来て、「……いらっしゃい」と言いながらメニューを渡すと、無愛想にカウンターへ戻った。少しして客がメニューから顔を上げると主人がスッとやって来た。「オムライスを……」と客が言うと主人は、カウンターにいる奥さんに「オムライス一人前」と静かに伝える。が、奥さんにも当然、客の声は聞こえており、すでに冷蔵庫を開けていた。

 

客はおもむろに、妻や会社の部下とよく行くレストランを思い出した。

「いらっしゃいませー!お客様は何名様でいらっしゃいますかー?お一人様ですね、お席へご案内いたします!5番テーブル、お冷お願いしまぁす!」と、キビキビ接客しているのはおそらく大学生であろう娘さんだ。「いらっしゃいませ、お冷でございます。メニューでございます。ただいま、ランチタイムでございます。こちらのメニューからお選びくださいませ。お決まりになりましたらお伺いいたします!」ぺこりとお辞儀をして、他のテーブルにもお冷とメニューを置きに行った。客がテーブルの上に設置されているブザーを押すとすぐにやってきて、「お待たせ致しました!ご注文をお伺いいたします!オムライスがおひとつですね。ソースはトマトソース、デミグラスソース、クリームソースからお選びいただけます、いかがいたしますか?かしこまりました。お飲み物はお先にお持ちいたしますか?食後になさいますか?」

 

 

 

主人がオムライスを持って来た。

卵はきれいなアーモンド型に成形され光沢がある。ケチャップが波を描いている。「お飲み物は?」と主人が聞いてきた。「あ、じゃあ、食後にコーヒーを」と答えると、「ごゆっくり」とだけ言ってカウンターへ戻った。

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「大変お待たせ致しました!」先ほどの娘さんがトレンチにオムライスを乗せて運んできた。「

オムライス、トマトソースでございます。ごゆっくりお召し上がりくださいませ!」と笑顔で言うとぺこりとお辞儀をして、背筋良く歩いて行き、空いたテーブルを片付けている。ライスの上に乗っている半熟たまごは、いわゆるフワトロという状態で、ライスを包んでいるのではなく、ライスの上に広がっている。ちなみに妻もこのタイプのオムライスを作る。妻曰く「ライスを卵で包むのが大変なのよ」と言うが、このお店のオムライスと妻のオムライスは全く違う。フワトロに焼いたオムレツをライスの上で切れ目を入れて広げているのだ。卵を広げて焼いたのをライスに乗せたのが妻のオムライスだ。しかし、結果的なビジュアルはよく似ている。

 

 

 

ごめんやけど、知らんけど、奈良はきっとフラット

つまり、奈良で私が体感した接客は【普通】すぎて「商売っ気がない」とすら感じます。

 

これもネットニュースかツイッターで仕込んだ情報だと思いますが、京都人とフランス人の皮肉な言動はよく似ているんだとか。

例えば、フランス人の「貴女の帽子、とても素敵ね!ついつい目が行ってしまうわ」は、「帽子が邪魔」ということらしいです、知らんけど。

大阪の人ならきっとストレートに「ごめんやけど、帽子取ってや」なんて言うんじゃないでしょうか。なにもかも想像ですが。

 

ちなみに、「ごめんやけど」と「知らんけど」を初めて聞いたときに「なんと便利な言葉なんだろう、全国に広まるべきだ」といたく感動しました。

私が関西に来て真っ先に取り入れた言葉です。

 

夫に、

「ごめんやけど、コタツで靴下脱がないで」
「ごめんやけど、濡れたバスタオルを丸めておかないで」
「車が壊れたっぽい。知らんけど」

 

奈良の話しに戻ります。

では、奈良の人はどうか。

皮肉やアイロニーさはなく、ズバッとストレートでもなく、「フラット」。

映画館で前の人の帽子が邪魔だったら、そっと小声で「あの…帽子を取ってもらえませんか」

そう、普通。

「大変申し上げにくいのですが、その帽子によって視界がふさがれ、映画に集中することができません。貴殿の帽子を脱いでいただきたくお願いした次第です。大変お手数をおかけし申し訳ございませんが何卒よろしくお願い致します。」

「すみませんが、帽子を取っていただけますか」に、このくらいの意味を込めるようなことはしないと思うんです。

 

きっと、「帽子を脱いでもらえますか」と普通に声をかけるのではないでしょうか。

 

 

 

奈良1300年の歴史

この感じはあれに似ています。

多国籍な地域では、様々な言語が入り乱れるので、自ずと「言いたいことが、ケンカにならない程度に伝わればそれでよい」という「和をもって尊しとなす」思想です。

聖徳太子

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そう、奈良が生んだスーパーヒーロー、聖徳太子

 

そして、シルクロードのゴールである平城宮です。

平城宮には日本中から人が集まったでしょうし、外国人も少なくなかったでしょう。

 

奈良の秘密を解いてしまったので、残りの洗濯物を干します。

みなさん、ごきげんよう