子どもも大人も楽しい!平城宮跡・朱雀門ひろば「天平たなばた祭り」・贅沢な夜のお神楽・おすすめの駐車場情報
平城宮跡で開催された「天平たなばた祭り」に行ってきました!期待以上に良かったので、まだ行ったことがない方や、以前に行ったことがあるけどイマイチだったという方に、おすすめしたくて書きます!
燈るロウソクの灯りが幻想的な燈花会
色彩美しい光のオブジェ
天平の衣装と電飾に身をまとった織姫と彦星の行列
夜空に鮮やかに浮かぶ朱雀門を舞台にした伝統芸能・お神楽
夏の奈良名物とも言える「かき氷」を競い合うお店の数々
奈良産の食材を使用した飲食ブース
子どもが遊べる縁日・ミニゲーム
スタイリッシュできれいな各テーマ館建物
……グルメあり、伝統芸能あり、美しい風景に感動……盛りだくさんなお祭りでした。
【目次】
- ◆平城宮跡が国営平城宮跡歴史公園として超整備されたので、飲食・トイレ・休憩がめちゃんこ便利になりました
- ◆天平たなばた祭りでのグルメ~かき氷の競演、奈良県産食材、うまし館のレストラン~
- ◆織姫と彦星~ミラーボーラーでキラキラのオブジェ~
- ◆平城宮跡のイベントに天平衣装をまとった「天平行列」は欠かせない
- ◆朱雀門を舞台にお神楽を観る贅沢
- ◆高千穂の夜神楽は「でーっかい岩をぶん投げたら長野県の戸隠にドーン!」でおなじみ(?)天岩戸(あまのいわと)の神話
- ◆平城宮跡「天平祭」は楽しい!ただ……
- ◆平城宮跡に自動車で行くならおすすめの駐車場は?
- ◆さいごに
朱雀門を舞台にお神楽を観ることができるなんて……幸せ!できれば雅楽の生演奏も……!
18時半ころの空の色。夕暮れと夜の境が平城宮跡をよりいっそう幻想的に彩ります。
ちょうどこの日は満月。東の空から登ってくる満月の輝き。
◆平城宮跡が国営平城宮跡歴史公園として超整備されたので、飲食・トイレ・休憩がめちゃんこ便利になりました
「天平たなばた祭り」は2018年8月24日(金)、25日(土)、26日(日)の3日間に渡って開催されました。折しも今年の春、平城宮跡は国立歴史公園としてピカピカに整備されたばかり。
国土交通省が整備に関わったことが大きいのでしょうか?驚くほど見違えましたね。
以前の平城宮跡は、北に第一次大極殿がどーーーん!、南に朱雀門がばーーーん!すごい!荘厳!平城京の在りし日の姿ってこんなだったのか!
第一次大極殿
……けど、トイレまで遠い!飲食できるところがない!つーかーれーるー
遮るものが何もないため真夏は暑すぎて行く気になれない、真冬は寒くて行く気になれない……そんなところでした。(※私にとって)
歴史好きな方が行くか、気候の良い春か秋にレジャーシートとお弁当を持って行くか、そんな感じだったのです。(※私にとって)
あと、お正月に凧揚げするとか。空がめっちゃ広いから。
国営平城宮跡歴史公園として整備され、「朱雀門ひろば」には飲食(うまし館)・観光情報&土産(みつき館)・休憩や集い(みはらし館、つどい館など)、そして学び(いざない館)の場がそろいました。(遣唐使船が動いたら完璧だったんだけどなぁ)
もちろん、奈良県や奈良市がこれまで頑張ってきたからこそ今日の姿があるわけです。
そもそも、フツーの一般人の棚田 嘉十郎(たなだ かじゅうろう)が私財を投げうって、人生のすべてを平城宮跡の保存のために尽力したおかげで国土交通省が(略)
今回のお祭りでは、朱雀門ひろばができたことで「トイレ」「休憩」「飲食」が桁違いに改善され、ものすごく過ごしやすくなりました。
赤ちゃんやトイレトレーニング中の幼児を連れてのお出かけで何が大変って、とにかくトイレですからね。
ベビーキープとおむつ交換台、幼児が座れる大きさの便座は必須中の必須。
これらのトイレがあちこちに設置されたおかげで、わが家の平城宮跡来訪率は前年比5倍くらいに上がったと言っても過言ではありません。
◆天平たなばた祭りでのグルメ~かき氷の競演、奈良県産食材、うまし館のレストラン~
さて、「天平たなばた祭り」に話しを戻します。
16時から21時までがお祭りタイムですが、16時はまだまだ暑い!とはいえ、うまし館、みつき館、つどい館、みはらし館、いざない館の各テーマ館がありますので、暑くなったらすぐに避暑が可能です。むしろ避暑しっぱなしになり、子どもにブーブー文句を言われます。
子どもが大好きな縁日(ミニゲーム)で地味な出費を重ねるもよし。
かき氷の行列に並ぶのもよし。(ブタとエスプレッソさんのかき氷はフワフワで最高に美味しかったです)
奈良の食材を使用したピザのモッツァレラチーズを伸ばしてもよし。(ピッツェリア イーカロ(ICARO)さんのピザ、最高に美味しかったです)
生ビールが300円なんて出店もありました。運転手なので飲めませんでしたが、芝生に座って汗をかきながらビール飲みたかった!
うまし館のレストランの特別メニューも食べたかったのですが、燈花会を観たり、ミラーボールのオブジェを観たり、短冊に億万長者になりたいと書いたり、忍者ショーを観たり、お神楽を観たり、遣唐使船前のショーを観たりしているうちに機会を逃しました。
◆織姫と彦星~ミラーボーラーでキラキラのオブジェ~
彦星をイメージしたミラーボーラーオブジェ。ミ・ナーラ(平城宮跡のとなりにある商業施設)の金魚ミュージアムにあるオブジェを手がけたアーティストさんが造ったのだと思いますが、そもそもどなたなんでしょう?
こちらは織姫のオブジェ。
満月、朱雀門、祭り、恋人。
◆平城宮跡のイベントに天平衣装をまとった「天平行列」は欠かせない
宇宙からの使者のような天平人たち。ワレワレハ感がそこはかとなく漂う
織姫は雲の船に乗って。
彦星はお月様に乗って。
ちなみに、平城京は平安京よりも前の時代なので十二単ではなく、天平衣装という衣服です。「天女の羽衣」や「聖徳太子」「浦島太郎の乙姫様」「西遊記」に出てくる衣装がイメージに近いと思います。聖徳太子は平城京の140年くらい前に生まれている人ですがバリバリ奈良の人ですしね。
てっきり、織姫と彦星が東西からやってきて、朱雀門のところで抱擁くらいするのかと思っていたのですが、そういうシーンは見られず残念……
私が短冊に「億万長者」と書いている間にそういうシーンがあったのだとしたら見逃したー!
今回は熱気球も!整理券は速攻で完売した模様。
◆朱雀門を舞台にお神楽を観る贅沢
私が観ることができたのは、石見神楽(いわみかぐら)の「大蛇(おろち)」というお神楽と、高千穂の夜神楽のふたつ。
石見神楽は島根県石見地方に伝わるお神楽。
恐ろしい怪物ヤマタノオロチをスサノオという神が退治して、困っているお姫様をお嫁さんにする神話です。
このお神楽は動きがダイナミックで、大蛇がこれでもか!と見せ場を作ってくれたので子どもも楽しめました。
ストーリーが解りやすいんですね。
ヤマタノオロチに困っている人
オッス、おら悟空!
スサノオノミコトだぞ!
おらおら~!娘を差し出せ~
暴れちゃうぞーぐるぐる~
蛇行だけじゃない、蜷局だけじゃない、平行にもなれるんだぞー!
フフフ、俺が用意した酒を飲んで眠りこけているところを……
キエーーーーーーー!!!
ビール飲みながら「いよっ、スサノオ!」とか言いたくなっちゃいます。
◆高千穂の夜神楽は「でーっかい岩をぶん投げたら長野県の戸隠にドーン!」でおなじみ(?)天岩戸(あまのいわと)の神話
巨大岩をぶん投げたのがこの神様。顔が怖い。
高千穂の夜神楽のお話しは、さきほど島根県で大蛇を退治したスサノオがまだまだヤンチャ(?)だったころに遡ります。
あんまりにも酷いヤンチャをしすぎてお姉さんのアマテラスが洞窟に引き籠もってしまい、さらには巨大な岩で自身が閉じこもっている洞窟を塞いでしまったんですねぇ。わかります。私もうちの5歳児が壁に絵を描いたとき、賃貸なのに!と泣きながら和室に閉じこもったことがありますから。
アマテラスは太陽の神様なので、そりゃもう大変。
世の中真っ暗。で、神々は考えました。「そうだ、巨大岩の前で超楽しいパーティを開いて大盛りあがりしよう!」と。発想が画期的であります。
「私が引き籠もっているのに、なぜ外はこんなに楽しそうなの?」
そんな疑問を抱いた瞬間、「コケコッコー!」
「太陽神の私がいないのに、なぜ朝を呼ぶニワトリが鳴いているの?」
気になって仕方ないアマテラスがそっと巨大岩を開けたところを、↑の怖い顔をした神様アメノタヂカラオ(アメノタヂカラヲ)がむんずと掴んでぶん投げた!
その巨大岩が長野県の戸隠まですっ飛んでいき、大地にぶっ刺さり戸隠山になったそうな……
ちなみに、アマテラスといえば伊勢神宮。伊勢神宮にはニワトリがたくさんいます。
ハリウッドかインドで映画化してほしい。
もちろん、ヤマタノオロチのところも。
神話って面白いんですよね~
ただ、高千穂の夜神楽は子どもには難しかったと思います。蛇がぐるぐるしたり、刀でやっつけたりする解りやすい動きがありませんでしたから、仕方ないのかもしれません。
◆平城宮跡「天平祭」は楽しい!ただ……
今年の天平祭では、うまし館やいざない館などを休憩ポイントとして活用できたこと、朱雀門ひろばという解りやすいエリアに集中してイベントが行われたことが、祭りを楽しめる要素として大きかったように感じます。
少々惜しいのは、第一次大極殿を観る機会がなくなってしまうことでしょう。
朱雀門ひろばから第一次大極殿までは、線路(踏切)を渡って10分近く歩きます。
第一次大極殿の中に入れるのは16時まで、さらに途中にある踏切が17時で閉まってしまうので、時間に余裕のある方は散歩がてらぜひ第一次大極殿まで行ってみてください。
◆平城宮跡に自動車で行くならおすすめの駐車場は?
平常時はもちろん平城宮跡の駐車場に停められます。
しかし、天平祭などのイベント時は駅からのシャトルバスがひんぱんに往復することもあり関係車両以外は進入禁止になるため、電車やバスを利用するか、近くの駐車場に駐車する必要があります。
私のおすすめ駐車場は、ミ・ナーラの第二駐車場です。
平城宮跡の西側、徒歩10分程度のところにあり、駐車料金は当日24時まで500円とほどよいお値段。
◆さいごに
40度近い気温が続くここ近年の夏。こう暑いと、なかなか出かけられません。実際に私の周囲でも熱中症で入院した友人がいます。
天平たなばた祭りのように、すぐに涼しい屋内に入れる環境があって&日が暮れてからのイベントは、夏を楽しめるありがたい機会。
平城宮跡という場所そのものがもちろん魅力的ですし、あれだけ広~い空のグラデーションや敷地を贅沢に堪能できることも大きな価値です。インフラ整備(ハード)と人々の工夫や演出(ソフト)が素晴らしいお祭りでした。来年も楽しみです。
いつか、雅楽の生演奏を期待してます!
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